- 初心者向け 帯電防止手袋の原理、選び方、効果的な使い方
- 帯電防止手袋とは
- 帯電防止手袋の選び方
- メーカー別 帯電防止手袋 おすすめ商品
- 帯電防止手袋 100均 ショップ
- 帯電防止手袋の除電効果 データーは?
- 帯電防止手袋の効果的な使い方
- メンテナンス、保管
- 静電気除去 参考文献
- まとめ
初心者向け 帯電防止手袋の原理、選び方、効果的な使い方
帯電防止手袋の購入ガイドとして下記のポイントをメインに解説しています。
・帯電防止手袋の原理、仕組み、効果
・帯電防止手袋の100均 ショップ比較
・帯電防止手袋の使い方、保管
・帯電防止手袋のおすすめネット通販商品
ご参考になれば幸いです。(^_^;)
帯電防止手袋とは
帯電防止手袋とは、静電気を防止するために作られた手袋のことです。 静電気は、物質同士の摩擦や接触によって発生する電気です。 静電気が発生すると、電子部品の故障や火災の原因となることがあります。 帯電防止手袋は、静電気を逃がしやすい素材で作られており、静電気の発生を抑えることができます。
帯電防止手袋は、電子部品の製造や取り扱い、ガソリンスタンドなど、静電気対策が必要な場所で広く使用されています。 また、近年では、静電気による埃の付着を防ぐために、オフィスや家庭でも使用されるようになってきています。
帯電防止手袋の素材としては、導電性繊維や導電性樹脂などが用いられています。 導電性繊維は、カーボン繊維や金属繊維などが一般的です。 導電性樹脂は、塩化ビニル樹脂やポリウレタンなどが用いられます。
帯電防止手袋を選ぶ際には、用途に合わせて適切な素材のものを選ぶことが重要です。 例えば、電子部品の取り扱いには、導電性繊維製のものが適しています。 また、ガソリンスタンドなどでは、耐油性のある導電性樹脂製のものが適しています。
帯電防止手袋は、いくつかの別称で呼ばれています。主なものを挙げると、
- 静電防止手袋: 帯電防止とほぼ同じ意味で使われます。
- 導電手袋: 手袋の素材に導電性を持たせることで、静電気を逃がしやすくした手袋です。帯電防止手袋とほぼ同じ意味で使われますが、より電気を逃がしやすい性質に重点を置いた呼び方です。
- 制電手袋: 静電気を抑制する手袋全般を指す場合があり、帯電防止手袋も含まれます。
- ESD手袋: ESD(Electrostatic Discharge:静電気放電)対策用の手袋です。電子部品など静電気に敏感なものを扱う際に使用されます。
これらの呼び方は、ほぼ同じ意味で使われることが多いですが、厳密にはそれぞれ微妙な違いがあります。
例えば、導電手袋は、帯電防止手袋よりも導電性が高い素材を使用していることが多いです。また、ESD手袋は、電子部品の製造現場など、特に静電気対策が重要な場所で使用する手袋を指すことが多いです。
いずれにしても、これらの手袋は静電気を防止または抑制することを目的としており、電子部品の取り扱い、ガソリンスタンドでの作業など、静電気対策が必要な場所で広く使用されています。
帯電防止手袋を英語と中国語で表すと以下のようになります。
英語では antistatic gloves または ESD gloves と呼ばれます。
- antistatic gloves は、静電気を防止する手袋全般を指します。
- ESD gloves は、Electrostatic Discharge(静電気放電)の略で、電子部品など静電気に敏感なものを扱う際に使用される手袋を指します。
中国語では、帯電防止手袋は 防静电手套 (fáng jìng diàn shǒu tào) と呼ばれます。
- 防静电 (fáng jìng diàn) は「静電気を防止する」という意味です。
- 手套 (shǒu tào) は「手袋」という意味です。
ちなみに、ESD手袋は ESD 手套 (ESD shǒu tào) と呼ばれます。
帯電防止手袋の仕組み、メカニズム
帯電防止手袋の仕組みは、主に次の2つです。
導電性素材による静電気の拡散・放電
帯電防止手袋は、導電性を持つ素材で作られています。この素材が、体に溜まった静電気を手袋全体に拡散させ、空気中に放電することで、静電気の蓄積を防ぎます。
- 導電性繊維: カーボン繊維や金属繊維などを織り込んだ手袋です。繊維自体が電気を流す性質を持つため、効果的に静電気を逃がします。
- 導電性素材のコーティング: 塩化ビニル樹脂やポリウレタンなどに導電性を持たせた素材で手袋をコーティングします。
静電気の発生抑制
帯電防止手袋の素材は、摩擦が起こりにくい、あるいは静電気を発生しにくいように工夫されています。これにより、そもそも静電気が発生するのを抑えます。
- 特殊な繊維構造: 静電気が発生しにくい特殊な繊維構造を採用しているものがあります。
これらの仕組みによって、帯電防止手袋は静電気を効果的に抑制し、電子部品の故障や火災、静電気ショックなどのトラブルを防ぎます。
帯電防止手袋の種類
帯電防止手袋は、主に以下の種類に分けられます。
素材による分類
-
- 導電性繊維を使用した手袋: 導電性繊維を編み込むことで、体内に帯電した静電気を逃がします。
- 炭素繊維: 耐久性が高く、洗濯にも強いです。
- 金属繊維: 導電性が高く、静電気対策に効果的です。
- 表面抵抗値を調整した手袋: 手袋の表面に特殊なコーティングを施すことで、静電気を抑制します。
- ポリウレタンコーティング: 柔軟性があり、指先の感覚を活かしたい作業に向いています。
- ニトリルコーティング: 耐油性、耐薬品性に優れています。
- 導電性繊維を使用した手袋: 導電性繊維を編み込むことで、体内に帯電した静電気を逃がします。
形状による分類
-
- 指切りタイプ: 指先が出ているため、細かい作業に向いています。
- 5本指タイプ: 指全体を覆うため、より高い静電気防止効果が期待できます。
- ロングタイプ: 手首まで覆うため、腕への静電気の影響も防ぎます。
用途による分類
-
- クリーンルーム用: 発塵を抑えた素材を使用し、クリーンルームでの作業に適しています。
- 耐薬品用: 薬品を使用する作業に適した、耐薬品性のある素材を使用しています。
- 耐熱用: 高温の物に触れる作業に適した、耐熱性のある素材を使用しています。
代表的な帯電防止手袋の素材
- 導電糸入り手袋: 導電糸を編み込んだ手袋で、静電気を逃がす効果があります。
- PUコート手袋: ポリウレタンコーティングを施した手袋で、指先の感覚を活かしながら静電気を防止できます。
- ニトリルコート手袋: ニトリルゴムコーティングを施した手袋で、耐油性、耐薬品性に優れています。
帯電防止手袋の用途
帯電防止手袋は、静電気を嫌う様々な場所で幅広く使われています。主な用途は以下の通りです。
電子機器の製造・修理
- 半導体: 半導体は静電気に非常に弱いため、製造工程では帯電防止手袋が必須です。
- スマートフォン・パソコン: スマートフォンやパソコンなどの電子機器の製造や修理においても、静電気による故障を防ぐために帯電防止手袋が使用されます。
精密機器の製造・修理
- HDD: ハードディスクドライブなどの精密機器は、静電気によってデータが破壊される可能性があります。そのため、製造や修理の際には帯電防止手袋が使用されます。
その他
- 印刷 industry: 印刷 industryでは、紙やフィルムに静電気が帯電すると、印刷不良や紙詰まりが起こる可能性があります。帯電防止手袋を使用することで、これらのトラブルを防止できます。
- 塗装 industry: 塗装 industryでは、静電気によって塗料が均一に塗布されないことがあります。帯電防止手袋を使用することで、塗装ムラを防ぐことができます。
- 医療現場: 医療現場では、静電気によって医療機器が誤作動したり、患者に電気ショックを与える可能性があります。帯電防止手袋を使用することで、これらのリスクを低減できます。
- 爆発物の取り扱い: 爆発物は静電気によって爆発する可能性があります。そのため、爆発物の取り扱いには帯電防止手袋が使用されます。
- ガソリンスタンド: ガソリンスタンドでは、静電気による火災を防ぐために、従業員が帯電防止手袋を着用することが義務付けられています。
静電気は目に見えないため、その危険性を感じにくいですが、様々な場所で思わぬ事故やトラブルを引き起こす可能性があります。帯電防止手袋を適切に使用することで、静電気によるリスクを低減し、安全な作業環境を確保することができます。
帯電防止手袋の効果、評価方法は
帯電防止手袋の効果は、主に静電気を抑制し、静電気による様々な問題を防止することです。具体的には下記のような効果が期待できます。
- 電子部品の破損防止: 静電気は電子部品に損傷を与え、誤動作や故障の原因となります。帯電防止手袋は、静電気を逃がすことで、電子部品を静電気から保護します。
- 火災・爆発事故の防止: 可燃性物質や爆発物を取り扱う際に発生する静電気は、火災や爆発を引き起こす可能性があります。帯電防止手袋は、静電気を抑制することで、このような事故のリスクを低減します。
- 製品の品質維持: 静電気は、製品にホコリや異物を吸着させたり、塗装ムラや印刷不良を引き起こす可能性があります。帯電防止手袋を使用することで、製品の品質を維持することができます。
- 作業効率の向上: 静電気による不快なショックを防ぐことで、作業者の集中力や作業効率を向上させることができます。
帯電防止手袋の効果を評価する方法はいくつかあります。
表面抵抗値の測定
帯電防止手袋の性能は、表面抵抗値によって評価されます。表面抵抗値とは、物質の表面における電気抵抗値のことです。一般的に、表面抵抗値が低いほど、静電気を逃がす効果が高いとされています。
表面抵抗値は、専用の測定器を用いて測定します。測定方法は、JIS T 8118「静電気対策用導電性手袋」などに規定されています。
静電気放電時間の測定
帯電防止手袋を着用した状態で、人体に帯電した静電気がどのくらいの時間で放電されるかを測定します。静電気放電時間が短いほど、静電気除去効果が高いと評価できます。
実作業での評価
実際に帯電防止手袋を着用して作業を行い、静電気によるトラブルの発生率などを評価します。電子部品の故障率や、製品の不良率などを調べることで、帯電防止手袋の効果を具体的に確認することができます。
帯電防止手袋の効果を適切に評価することで、作業内容や環境に最適な手袋を選択することができます。
帯電防止手袋の選び方
帯電防止手袋を選ぶ際には、以下のポイントを考慮しましょう。
作業内容と作業環境
- 扱うもの:
- 静電気に非常に敏感な電子部品を扱う場合は、表面抵抗値の低い手袋を選びましょう。
- 可燃性物質や爆発物を取り扱う場合は、静電気放電時間の短い手袋を選び、さらに防爆性能も考慮しましょう。
- 作業内容:
- 細かい作業が多い場合は、指切りタイプや薄手のものが適しています。
- 力仕事や危険を伴う作業の場合は、耐久性があり、保護性能の高いものを選びましょう。
素材
- 導電性繊維:炭素繊維や金属繊維を編み込んだもの。耐久性が高く、洗濯にも強いですが、通気性が低い場合があります。
- 用途例: 半導体製造、電子機器の組み立て
- ポリウレタンコーティング:柔軟性があり、指先の感覚を活かしたい作業に向いています。
- 用途例: 精密機器の組み立て、検査
- ニトリルコーティング:耐油性、耐薬品性に優れています。
- 用途例: 薬品製造、塗装作業
サイズ
- 手袋がきつすぎると、作業がしづらく、疲労の原因になります。
- 大きすぎると、手袋が滑りやすく、作業効率が低下したり、危険な場合があります。
- 自分に合ったサイズの手袋を選びましょう。
その他
- 着用感: 長時間着用する場合は、通気性やフィット感も重要です。
- 耐久性: 繰り返し使用する場合は、耐久性も考慮しましょう。
- コスト: 価格と性能のバランスを考えましょう。
- メーカー: 信頼できるメーカーの製品を選びましょう。
メーカー別 帯電防止手袋 おすすめ商品
帯電防止手袋は、様々なメーカーから多種多様な製品が販売されています。ここでは、代表的なメーカー別に、おすすめ商品をいくつかご紹介します。
サンワサプライ
静電気防止手袋(滑り止め付き) TK-SE12M
現在、 アマゾンの絶縁・静電手袋部門でベストセラー1位の商品(2024年12月)
ショーワグローブ
帯電防止・タッチパネル対応 AP800 制電ニトリルパーム手袋
アズワン
ミドリ安全
- ベルテ781 静電
- 指先にポリウレタンコーティングを施した、薄手タイプの静電手袋です。
- 優れた指先感覚と、高い静電気防止効果を両立しています。
選び方のポイント
- 上記以外にも、様々なメーカーから帯電防止手袋が販売されています。
- 作業内容、必要な性能、価格などを考慮して、最適な製品を選びましょう。
- 不明な点がある場合は、メーカーのウェブサイトやカタログなどを参考にしたり、専門業者に相談することをおすすめします。
帯電防止手袋 100均 ショップ
100均ショップでも、帯電防止手袋は販売されています。ただし、専門メーカーの製品と比べると、静電気防止効果や耐久性などが劣る可能性があります。あくまで簡易的な静電気対策として使用するのが良いでしょう。
主な100均ショップと、そこで販売されている帯電防止手袋の特徴は以下の通りです。
ダイソー
- ピッタリコート手袋:
- 指先にポリウレタンコーティングが施されており、スマホの操作も可能です。
- 静電気防止効果は低めですが、日常的な作業や軽い静電気対策には十分です。
- ポリエチレン手袋:
- 薄手で使い捨てタイプの手袋です。
- 静電気防止効果はほとんどありませんが、ほこりや汚れを防ぐことができます。
セリア
- スマホ対応手袋:
- 指先に導電糸が織り込まれており、スマホの操作が可能です。
- 静電気防止効果は低めですが、冬場の静電気対策に役立ちます。
- マイクロファイバー手袋:
- 掃除用として販売されていることが多いですが、静電気防止効果も期待できます。
- 柔らかい素材で、画面を拭くのにも使えます。
キャンドゥ
- 静電気防止手袋:
- 作業用の静電気防止手袋として販売されています。
- 素材や性能はダイソーやセリアとほぼ同じです。
- 軍手:
- 綿100%の軍手も、ある程度の静電気防止効果があります。
- 価格が安く、手に入りやすいのがメリットです。
注意点
- 100均の帯電防止手袋は、専門メーカーの製品と比べると静電気防止効果が低い場合があります。
- 重要な作業や、高い静電気防止効果が必要な場合は、専門メーカーの製品を選びましょう。
- 手袋の素材や性能をよく確認してから購入しましょう。
100均の帯電防止手袋は、手軽に静電気対策ができる便利なアイテムです。用途に合わせて、適切な手袋を選びましょう。
帯電防止手袋の除電効果 データーは?
帯電防止手袋の除電効果は、主に表面抵抗値と静電気放電時間で評価されます。
1. 表面抵抗値
表面抵抗値は、物質の表面における電気抵抗値のことです。帯電防止手袋の場合、この値が低いほど静電気を逃がしやすく、除電効果が高いとされています。
- 測定方法: JIS T 8118「静電気対策用導電性手袋」などに規定されている方法で測定します。
- 具体的な数値:
- 10^4Ω以下:導電性手袋
- 10^4Ω~10^11Ω:静電気拡散性手袋
- 10^11Ω以上:絶縁性手袋
一般的に、電子部品の取り扱いなど、高い静電気防止効果が必要な場合は、表面抵抗値が10^7Ω以下の手袋が推奨されます。
静電気放電時間
静電気放電時間は、人体に帯電した静電気が、帯電防止手袋を通してどのくらいの時間で放電されるかを示す指標です。この時間が短いほど、除電効果が高いと評価できます。
- 測定方法: 帯電した人体が帯電防止手袋を着用した状態で接地した金属板に触れたときの電圧減衰を測定し、初期電圧の1/10になるまでの時間を計測します。
- 具体的な数値:
- 0.1秒以下であることが望ましいとされています。
具体的なデータ例
- ショーワグローブ No.230 制電フィット手袋: 表面抵抗値 10^8Ω
- ミドリ安全 ベルテ781 静電: 表面抵抗値 10^7Ω
- アンセル MICROFLEX 93-260: 静電気放電時間 0.03秒
注意点
- 上記のデータはあくまでも一例であり、製品や測定条件によって異なります。
- 手袋の素材、コーティングの種類、厚さ、湿度などの要因によって、除電効果は変化します。
- より詳細なデータは、各メーカーのカタログやウェブサイトなどを参照してください。
帯電防止手袋を選ぶ際には、表面抵抗値や静電気放電時間などのデータを確認し、作業内容や必要な性能に合ったものを選びましょう。
帯電防止手袋の効果的な使い方
帯電防止手袋の効果を最大限に引き出すためには、正しい使い方をすることが重要です。
手袋を選ぶ
- 作業内容に合った手袋を選ぶ: 扱うものや作業内容に応じて、適切な素材、形状、性能の手袋を選びましょう。
- 繊細な電子部品を扱う場合は、表面抵抗値の低い手袋を選びましょう。
- 薬品を扱う場合は、耐薬品性のある手袋を選びましょう。
- サイズを選ぶ: 手袋がきつすぎると作業がしづらく、大きすぎると滑りやすくなるため、適切なサイズを選びましょう。
着用する
- 清潔な手で着用する: 手に汚れや汗が付着していると、手袋の静電気防止効果が低下する可能性があります。
- 手首までしっかり覆う: 手首が露出していると、そこから静電気が逃げてしまう可能性があります。
- リストストラップと併用する: リストストラップを併用することで、より確実に静電気を除去することができます。
使用する
- 定期的に表面抵抗値を測定する: 表面抵抗値は、使用や洗濯によって変化する可能性があります。定期的に測定し、基準値を満たしていない場合は交換しましょう。
- 破れた手袋は使用しない: 手袋が破れていると、静電気防止効果が期待できません。
その他
- 作業前に手を洗う: 手に付着した汗や油分は、静電気を発生させやすくします。作業前に手を洗い、清潔な状態を保ちましょう。
- 乾燥した環境を避ける: 乾燥した環境では、静電気が発生しやすくなります。加湿器を使用するなどして、湿度を適切に保ちましょう。
- 衣服や床の静電気にも注意する: 静電気は、衣服や床からも発生します。静電気防止効果のある衣服や靴を着用し、床に静電気防止マットを敷くなどの対策も有効です。
効果的な使い方の例
- 電子部品を扱う際は、表面抵抗値の低い帯電防止手袋とリストストラップを併用し、作業台に静電気防止マットを敷く。
- 薬品を扱う際は、耐薬品性のある帯電防止手袋を着用し、換気を十分に行う。
ポイント
- 帯電防止手袋は、あくまで静電気対策の一つです。他の対策と組み合わせることで、より効果的に静電気を防止することができます。
- 静電気の発生源を特定し、根本的な対策を行うことも重要です。
正しい使い方をすることで、帯電防止手袋の効果を最大限に引き出し、静電気によるトラブルを防止することができます。
メンテナンス、保管
帯電防止手袋を長く効果的に使用するには、適切なメンテナンスが重要です。以下に、メンテナンス方法のポイントをご紹介します。
使用後の手入れ
- 汚れを落とす: 作業後は、手袋の表面についた汚れを柔らかい布で拭き取るか、水洗いしましょう。
- 洗剤を使用する場合は、中性洗剤を使用し、よくすすいでください。
- コーティングが施されている手袋は、コーティング剤の種類によっては洗剤が使えない場合があります。
- 手袋の素材によっては、洗濯機や乾燥機が使えない場合があります。
- 乾燥させる: 直射日光や高温を避け、風通しの良い場所で陰干ししてください。
- 保管する: 清潔な場所に保管し、直射日光や高温多湿を避けてください。
定期的な点検
- 破れやほつれ: 手袋に破れやほつれがないか、定期的に点検しましょう。破損している場合は、静電気防止効果が低下するため、新しい手袋に交換してください。
- 表面抵抗値の測定: 表面抵抗値は、使用や洗濯によって変化する可能性があります。専用の測定器を使って定期的に測定し、基準値を満たしていない場合は交換しましょう。
素材別の注意点
- 導電性繊維:
- 繰り返し洗濯することで、導電性が低下する可能性があります。
- 洗濯表示に従って洗濯し、漂白剤や柔軟剤は使用しないでください。
- ポリウレタンコーティング:
- コーティングが剥がれると、静電気防止効果が低下します。
- 鋭利なものに触れないように注意し、丁寧に扱いましょう。
- ニトリルコーティング:
- 有機溶剤や薬品によっては、コーティングが劣化することがあります。
- 使用する薬品に対応しているか確認し、適切な手袋を選びましょう。
その他
- 手袋の取扱説明書をよく読み、指示に従ってメンテナンスしてください。
- メーカーによっては、専用のクリーナーやメンテナンス方法を推奨している場合があります。
適切なメンテナンスを行うことで、帯電防止手袋の寿命を延ばし、効果を長く維持することができます。
*さらに詳しい静電気除去については下記の文献を参考、願います。
静電気除去 参考文献
トコトンやさしい静電気の本
実務で使う静電気対策の理論と実践: 事例で解説!
静電気を科学する
まとめ
帯電防止手袋を効果的に使用することで、静電気によるトラブルを予防し、大切な物を守ることができます。ぜひ、上記のポイントを参考に、帯電防止手袋を活用してみてください。
関連記事:静電気除電の理論と除電対策の実践法【図解】
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